データサイエンティストの1日の大半は、機械学習モデルのトレーニングではなく、データを見つけて準備することに費やされています。
Ab Initioでは、データを簡単にカタログ化してクレンジングし、適切なデータサブセットを特定できます。さらに、機械学習モデルに必要な入力を含む網羅的なレコードにデータをまとめる作業も簡略化されます。当社は、お客さまが新しいデータを追加し、データを理解し、それらを結合して大規模なレコードにデータセットをまとめることができるよう支援します。
監査ルールを年に1回実行するのが精一杯なのであれば、その状況を改善するときが来ている。
データの不一致の判断に半年も待たなければならないのは問題ですが、規制当局の監査が入る場合には特に重大です。
ある大手金融会社では、遅れが半年ならまだ良い方でした。最も重要なレポートの作成で1年もの遅れが生じ、重要度の低いレポートの作成は、2年に1回しか実施されない場合もありました。この会社のシステムは、1~2年に一度よりも頻繁な監査ルールの実行に対応していませんでした。また、必要なデータにタイムリーにアクセスすることもできませんでした。
新しい監査ルールとレポートの作成は、きわめて時間のかかるプロセスでした。新しいルールを作成するには、ビジネスエキスパートがルールを指定し、開発者がそのコードを記述する必要がありました。実装に問題が生じた場合、たとえばエキスパートがルールを明確に指定していない場合や開発者が指定を正しく理解していない場合など、拷問のような長時間のデバッグが必要でした。ルールが正しくないとビジネスエキスパートが判断する頃には、開発者には既に別の業務が割り当てられていました。結果として、新しいルールとレポートを作成してデバッグするのに、通常約半年もかかっていました。
このプロセスをさらに複雑にしていたのは、そのルールを監査機関が調べられるようにしておく必要があったことでした。監査機関の担当者はコードを解釈できなかったため、この金融機関は各ルールの詳細な資料を保守しなければならなかったのです。ルールの数は数千にも及んだため、この作業は膨大なものとなり、誤りも起きやすくなりました。資料に誤りがあると、当然のごとく監査機関から綿密な審査を受けることになり、悪循環を生み出しました。これは良い状況とは言えません。
幸い、彼らはAb Initioに支援を求めました。
Ab Initioを使用して、この金融サービス会社はルールの開発方法を完全に変革しました。Ab Initioを活用したら、事実上どのタイプのデータストアからでもデータを抽出し、それを必要な形式に変換して、目的の場所にロードするためのルールを簡単に定義することができるようになりました。この簡単なプロセスによって、ビジネスエキスパートは自分で新しいルールを作成してテストし、デバッグも行うことができました。開発者が関与する必要がなくなったのです。最初の1か月で、技術者ではないエキスパートが数人で、数十個の新しいルールを商用環境に実装しました。これは、以前は不可能だった快挙です。
また、Ab Initioによって、データアクセスとパフォーマンスも大幅に改善されました。Ab Initioソフトウェアを使用して、この会社は1~2年おきではなく毎日そのルールを実行できるようになりました。事業と法令上のリスクが急激に低下しました。その上、Ab Initioの直感的なインターフェイスを使用して、ルールの自己文書化が行われました。ルールに関する膨大な量の資料を保守しなくても、監査機関の担当者がルールを解釈できるようになりました。
最終的に、この会社は1年に一度しか実行できなかったルールを毎日実行できるようになり、新しいルールの作成に要する時間を数か月から数日に短縮できました。罰金による金銭的リスクを減らしたというメリットは莫大なものでした。監査機関にあれこれ言われないというメリットも計り知れません。